高気密・高断熱住宅とは?メリット・デメリットなども解説!

公開日:2022/01/15   最終更新日:2022/01/25

家の建築を検討していく中で、高気密・高断熱住宅にするかどうか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?そもそも高気密・高断熱住宅とはどんな住宅なのか、仕組みや注意点が理解できれば、理想の家づくりの大きな一歩となるはずです。今回は、高気密・高断熱住宅のメリット・デメリットについて解説します。

高気密・高断熱の家の仕組み

高気密高断熱の住宅がどんなものかを知るために、まずは高気密・高断熱とはどんな仕組みなのか確認しましょう。

高気密住宅とは?

一般的な住宅では、壁や天井などに隙間があるため、空気が室内から外、または外から室内へ出入りします。そのため室内の温度が不安定になりやすく、快適性が失われてしまいます。

その点、精度の高い建築部材・防湿シート・断熱材・気密テープなどを使って隙間を埋めた住宅は、空気の出入りを防止でき、室内の温度が安定しやすくなります。このように気密性を高めた住宅のことを「高気密住宅」と言います。

高断熱住宅とは?

高断熱とは、断熱性が高いことを言います。 外気が壁を通じて室内に伝わると、室内の環境が変わってしまいますが、外壁と内壁の間に断熱材を用いたり、断熱性の高い窓を設置したりすることで、熱の伝導を防ぐことができます。こうして断熱性を高めた住宅が「高断熱住宅」です。

高気密・高断熱住宅とは?

「高気密・高断熱住宅」とは、前述の高気密住宅と高断熱住宅の両方の要素を持つ住宅のことです。隙間を減らし、断熱性能を高めることで、外気温の影響を受けにくく、室内の環境をキープできる住宅が叶います。

高気密・高断熱の家のメリット

高気密・高断熱の家には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

夏は涼しさ・冬は暖かさを保てる

高気密・高断熱の家は、家の中が外気の影響を受けにくく、また室内の空気が外に逃げにくいので、一定の環境を保ちやすいというメリットがあります。夏は涼しさ、冬は暖かさを保つことができ、1年中ホテルのような快適空間を実現させることができます。

光熱費を節約できる

家の環境が一定だと空調が効きやすくなるため、夏・冬ともに光熱費を下げられ、節約につながります。エアコン・床暖房などを効率的に使えるのもメリットの一つと言えるでしょう。

ヒートショックの予防になる

高気密・高断熱の家は、ヒートショックの予防にもなります。ヒートショックとは、急激な温度変化で血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こることを指します。

例えば冬場に、暖かいリビングから寒い風呂場や洗面所、トイレなどへ移動する際に生じます。家全体の温度を一定にキープできると、この急激な温度差がなくなり、発症するヒートショックのリスクも軽減することができます。

高気密・高断熱の家のデメリット

室内の環境をキープできる高気密・高断熱住宅ですが、以下のようなデメリットもあります。

換気をしないと結露しやすい

高気密住宅は断熱性が高く、室内の暖かさを保つことができる一方で、換気をしないと結露しやすいというデメリットがあります。冬場に換気が十分でない場合、常に外気の温度と室内の温度差が開いた状態になるため、窓際などの外気に触れやすい箇所で結露が発生しやすくなってしまうのです。

これは湿気が高い梅雨時の時期も同様です。結露が原因でカビやダニが発生することも考えられます。24時間制の換気システムの取り付けは、2003年以降高気密住宅の建設では義務化されているので、必ず取り付けるようにしましょう。

壁内に結露が起こることもある

結露は室内だけでなく、壁内に起こることもあります。壁の中に断熱材を入れる際、柱と断熱材の間に小さな隙間ができることから、柱の温度が下がり断熱材との温度差が生じます。これが結露の原因となり、「壁内結露」と言われます。

カビが発生し、建物の劣化にもつながることも考えられます。壁内の結露の予防法としては、壁面や床下へ防湿層・通気層を設置するなど、適切な施工をしておくことが挙げられます。

ハウスダストへの対策が必要

外気の影響を受けにくい高気密住宅・高断熱住宅は、室内に空気がこもりやすいという弱点があります。そのため、発生したハウスダストが室内に長い間留まりやすい環境とも言えます。しかし、前述の通り最近の住宅では24時間換気システムの設置が義務付けられているので、この換気システムを活用している限り特に問題が起こることはありません。

建築時に費用がかかる

高気密・高断熱住宅は断熱材や気密テープを使用するため、その分一般的な住宅と比べると費用が高めになります。費用の差はメーカーにもよりますが、だいたい1坪あたりで35万円ほど。

とはいえ、高気密・高断熱住宅は月々の光熱費が抑えられるため、長期的なスパンで考えるとロスが大きいとは言えません。長く住めば住むほどお得になるので、長い目で見て高気密・高断熱住宅を検討すると良いでしょう。

 

今回は、高気密・高断熱住宅のメリット・デメリットについて解説しました。高気密・高断熱の住宅は、1年中快適に過ごせること、月々の光熱費を節約できることなどが魅力です。ただし建築を検討する際は、結露や換気設備、費用などについても慎重に考える必要があります。

実際にモデルハウスを見て、換気システムの取り入れ方や、住宅メーカーごとの特徴を確かめるのがおすすめです。ぜひ参考にして、自分たちの理想に合う家づくりをスタートさせてください。

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